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山科で、妊娠中の女性や子育て中の母親をサポートする活動をしている「kimamaコミュニティ」という団体があります。今回は、kimamaコミュニティから代表で、「妊婦さんが過ごしやすいまちを作ろう」とマタニティエステをしている井川さんと、産後の交流の場として、また子連れでのリフレッシュとしてヨガセラピーをしている富永さんにお話しを伺いました。

(写真は左から、井川さん、中野さん、富永さん)

インタビュー

☆母親の居場所づくり☆

「kimamaコミュニティ」は3人のメンバーが中心となって運営しており、児童館やカフェ、リフレでマタニティエステや子連れヨガ、大人向けのヨガセラピー、ベビーマッサージなどを行っています。まず井川さんがお話しされたのは、妊婦・母親の現状。妊娠中の女性や母親は孤立になりがちだといいます。

なぜ孤立になりがちなのかというと、妊婦同士・母親同士で交流できる場がなかなか無いとのこと。区役所の開く母親学級に行ったことがない人もおり、また仕事をされている方は出産の直前まで仕事を続け、お休みに入ったときに出産準備に追われて他の妊婦さんと交流する機会が無かった…ということもあるそうです。妊娠中や出産されたあとも、心や体の変化に疲れていろんな悩みを発散する場所がなかなかありません。

マタニティエステは、母親向けのエステであるのと同時に心をいやす場所になっていると井川さんは話します。実際に、エステ中に日頃の悩みを話してすっきりしてお帰りになる方もいらっしゃるそうです。また、マタニティエステでは、妊婦さんとそのパートナーの方に妊婦さんに対するエステの方法を教え、実際にその場で行ってもらう「イクメンペアエステ」という取り組みも行っています。これは、パートナーの方の子育てに対する意識を向上させるねらいがあるそうです。

☆産んでからがスタート☆

そんな井川さん自身も、小6の女の子と6歳の男の子のお母さん。お子さんを産んだときに母親としての責任を強く感じ、産後うつになった経験もあるそうです。井川さんは、「赤ちゃんを産むことがゴールだと思いがちだが、産んでからがスタートだという意識を持ってもらえれば」と話します。

☆ヨガで心身の“クセ”に気付く☆

井川さんと富永さんが出会ったきっかけは、今から5~6年前にmixiの母親同士のコミュニティで出会ったこと。ヨガのインストラクターをしていた富永さんは、井川さんともう一人のメンバーである中野さんと活動を始めます。富永さんが行っているのは、ヨガ療法(ヨガセラピー)と呼ばれるもの。ヨガを通して呼吸の浅さや体の緊張、心のクセ(その人のしがちな考え方や精神状態)に気付くことで、心身の状態を改善していこうというものです。「ヨガというとお洒落なエクササイズというイメージがあるけれど、本来ヨガはそういうもの」と富永さんは言います。ヨガ発祥の地、インドでは大学病院にヨガセラピー科が併設されています。京都では明治国際医療大学の総合医療センターでもヨガ療法室が設置されています。富永さんはもともと一般的なヨガを教えていたそうなのですが、あるときヨガを教えていた方の身内が亡くなり、苦境に立ったときにも、ヨガは本当に心身によいのかと疑問を抱くようになりました。そしてヨガ療法を学び、教えるようになったそうです。

☆親子で集まれる場所を☆

最後に、お二人に「活動を通して山科がどんな町になったいいですか?」とお聞きしたところ、「妊婦さんや親子、時間のできた女性たちが集まれるような場所がもっと増えたら」とおっしゃっていました。今では、そういった場所は多くなりましたが見つけ出すことが大変で、「講座だけの場」ではない「交流の場」は少ないそうです。Kimamaコミュニティで行っている活動も、もっとたくさんの方に知ってもらいたいとおっしゃっていました。富永さんは、「レッスンを終えて『はい終わり』となるものではなく、ヨガセラピーがきっかけで人とのつながりも楽しんでほしいとおっしゃっています。

他にも新しくメンバーになってくれる方々がいるので、今後のkimamaコミュニティの活動をお楽しみに。

インタビュー、ありがとうございました!

更新日:2020年11月4日
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