やましなさん

やましな区民まつり2012の様子

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ステージや模擬店、フリーマーケットなど、みんなが楽しめて環境にやさしいおまつりです。

 

インタビュー

46,000のクラブと135万人の会員を持つ世界最大の奉仕クラブ組織ライオンズ。数あるクラブの中には、もちろん山科で活動している組織も存在する。それが京都洛東ライオンズクラブ。今回はその京都洛東ライオンズクラブ会長の谷藤佳孝さん(写真:左)に、ちょっとだけ話を伺った。

Q1:洛東ライオンズの主な活動は?

洛東ライオンズとして一番長く続けているのが学童野球大会の開催ですね。これは20年以上続いています。あとは、リサイクル活動も大々的にやっていますね。それから子供歌舞伎の支援活動や、石碑を建てたりなんかも。

Q2:会長としての思いは?

洛東ライオンズクラブは今年で40周年を迎えました。とはいえ、40年間ずっと私が会長ってわけじゃないんです。会長は1年交代の持ち回り。たまたま今年が私の順番だったというだけで。ですから会長の仕事は計画やビジョンを掲げるというよりも、40年間の伝統を受け継ぎ、ライオンズをまとめる役になりますね。

Q3:山科ってどんな場所ですか?

一言で言うなら住めば都。交通の便や自然環境は抜群ですよね。それから近所付き合いも盛んですし。ただ、それだけ内側の結束力が固いと、外部の方は入りにくいかもしれませんね。古いってことは、イケずってことにも繋がりますし。山科がどうなって欲しいとかって、あんまり考えたりしないんですけど(笑)でも人が増えて活発になるのはいいことだと思います。いま住んでいる人も、これから住む人も山科の良さを分かち合ってほしいですね。そのためのお手伝いをちょっとだけ。それがライオンズクラブの活動です。

 

岡島さんは現在、山科の体育振興会・会長に加えて、保護司としての仕事もされています。体育振興会は、スポーツを通じて地域の親睦と絆を深めることを目的としています。また保護司としては、犯罪をした人の地域での立ち直りをサポートしています。10歳のころから60年、長い間山科で暮らし、山科の貢献してくださった岡島さんに今回はお話を伺った。

―山科は治安が悪いとよく言われますが。

山科の人口はだいたい13万7千人いて。その中で ごく一部だけど、いじめはあるし、教育委員会でも問題になっている。少年犯罪も、大人の犯罪ももとをただせば 結局もとを辿れば家庭環境が大きい。すくすく成長したらいいけど、なかにはこんな子もいる。朝学校行こうと思ったら、お父さんもお母さんも寝ている。朝飯も食べずに学校へ行く。唯一学校で出される給食だけが頼り。それから、起きたら「おはようさん」寝るときは「おやすみ」と、受け答えがしっかりできるよう、小さい頃から家庭で習慣づけることも必要。他人に向かって、「おはようございます」「こんばんは」「寒いですね」 と声がすっと掛けられるのは、大人でも少ない。

これは一つの社会問題だと思う。

―どうしたら犯罪はなくなるんでしょうか?

昔、犯罪を犯した人たちも、働いて生活が安定したら悪いことをしなくなる。だから、わたしの考えているのは、やっぱり社会の責任として、企業は罪を犯した人たちも雇用しなければならないし。そういう制度を作るべき。例えば、従業員が500人以上なら犯罪者を1人は雇う。1000人なら2人、1500人なら3人と。給料で言うたら、最低二十万をあげてください、とか。その代り、そういう企業は役所の入札で参加する場合、協力雇用主だということで、入札の有利な条件にしてあげる。そうした取り組みをうちの会社でもやっている。半日、三日で辞める人もいるけど、なかには二年半以上続いている人もいたのも事実。重要なのは京都だけでなく、国が安全安心を作るための主導権を握らなければいけないということ。いま京都ではさっき言ったような制度を作って発信している。まずは京都から近畿へ。それから近畿から全国へと広めていきたい。これが国の法律として定まれば素晴らしい。世界でも類例のない取り組みになるよ。

―保護司をされていて、大切にしていることを教えてください。

大切なのは、月に二回来られる対象者さんを温かく迎えること。保護司をするとき、親父がやりたいって言っても、他の家族が反対する場合が多い。「刑務所から出て、何しよるか分からん人に来てもらってもうちの家も困る」と思われているんでしょう。そういう場合、わたしはそのご家族にお願いするんです。親戚が家に来たらみんなが温かいか顔で迎えるでしょう。その顔で迎えてやってくれませんか、と。そう説明すると、みんな「わかった」と言って、対象者さんを笑顔で迎えてくれる。だから、わたしは20年間保護司を続けられている。

―これから山科をどんな街にしたいですか?

山科も犯罪が多いし、犯罪のない街にしたいね。それと同時に、隣近所の人とお互いに心安く会話をできる場所にしたい。例えば「私ちょっと旅行に行くから、しばらく留守やし頼むね」って近所の人に言える雰囲気をまだ作れていない。それは地域とのコミュニケーションが希薄になっている証拠。 昔はやんちゃするような子がいたら、近所のおっちゃん、おばっちゃんが怒ったもんやけど。

―地域のコミュニティーを密にすることって、やっぱり難しいですよね?

ある意味水臭い社会になってるからなぁ。それは町内会も含めてみんなの責任にある。ごく一部の人が取り組んでも、何も変わらない。難しいけど、みんなで頑張るしかないやろうね。例えば全国で言えるけど、男性が町内会に参加しない。男性は仕事があるので忙しい。ということで奥さんに任せてしまう。そうすると町内の行事、祭りにしても運動会にしても、テントを張る人もいない。山科の厨子奥という町内でも一昨年までは似たような状況やった。でも去年、“親父の会”という会を作った。これは、「いざ集合や!」ってなったときに男手が集まるように、という思いからできた会で。 定年退職しても元気で家にいる男性や、すぐ動ける若い人まで。幅広い年齢層が会には参加してくれた。去年の運動会ではテントを立てるのに6人いるとなったとき、6人でいいのに“親父塾”から20人も来てくれはった。そうなると、祭りも神輿もなにもかも“親父の会”が中心になって動かせるようになった。いくら日々の仕事があっても、元気で家にいるときはボランティアしようという思いが大事でなかろうかなぁと。

保護司会会長の仕事で、ベトナムもフィリピンもインドネシアもカンボジアといろいろ見てきたけど、日本が一番いいよ。治安も、日常生活も。日本をぼろくそに言う人もいるけど、やっぱり自分らの生まれた故郷というのは自分たちでよくするしかないし、自分たちで守るしかないね。

更新日:2020年11月4日
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