やましなさん

山科祭り

おすすめポイント

神様の御分霊を神輿にうつし、氏子区域を渡り歩くことで御神徳を頂く。古来より山科では秋祭りを『山科祭り』と称し、五穀の豊作を神様に感謝したそうだ。かつては10月16日に各神社から神輿を担いでいたそうだが、いまでは担ぎ手の休日に合わせて第3日曜に開かれている。また近年では各地で子供神輿もでき、地域の繋がりを深める貴重な行事となっている。そんな秋祭りの様子を見学させて頂いた。

北花山の六所神社付近の休憩場。祭りをサポートするお母さん方と一緒に待機させてもらうことに。待機場所には手作りの昼食が山積みに。おにぎりは全部で60キロ!

神輿を待つ人たち。鈴の音が聞こえるたびに、「まだか、まだか」「そろろろちゃうか」という声が飛び交う。

神輿登場。

「よーいしょせい、よーいしょせい」と威勢のいい掛け声とともに、神輿が通ります。続いて子ども神輿も。元気な声が響くたびに、周囲は大盛り上がり。

12時になると休憩所の前に担ぎ手さんが集まる。サポートのお母さん方は、昼食を配るのに大忙し。一方担ぎ手さんたちは、オニギリをほお張り、お酒を飲んで、午後からの神輿担ぎに備えます。

後半戦へ向けて、盛り上がる休憩場。お酒も入り、会話も弾む担ぎ手さんたち。後半戦も気合十分。子どもたちも昼食。休憩時間も元気なのは、さすがは子どもという感じ。若い人からお年寄りまで。年齢関係なく交流しています。

祭りを支える"やましなさん”神主さん、担ぎ手さんたち、裏方の人たち。それぞれの立場に関係なく、みなさんいい笑顔。主役も脇役もなく、それぞれがそれぞれの立場で祭りを楽しんでいるというのが伝わってきました。

インタビュー

最後にちょっとだけインタビュー

―60キロもおにぎりを用意したそうですね

そうそう。朝からみんなで握って。今って何でも面倒くさがるけど、ここの人たちはちゃんと握ってくれる。おにぎりを一緒に握ることで親しみが生まれるし、交流が生まれる。祭りが終わってからでも、「こないだごくろうさん」くらい言えるでしょう。

―お子さんも参加されてるんですか ?

昔はお稚児さんとして参加したよー。もう、子どもは19歳と21歳。ちょうどいま、神輿を担いでるところ。うちは、家族でお祭り頑張ろうという感じだから、毎年参加してるかな。でも、結構そういうご家庭が多いと思います。昔は楽しみが少なかったでしょう。だけど、 いまは車とか映画とか楽しみが増えてきて、そうすると地域というのはバラバラになりますよね。でもここ(北花山)は、それが上手いこと繋がっている。その証拠が神輿を担げていること。担ぎ手が多いからお神輿を担げるんです。他の地区ではお神輿をトラックで運んだりしているんですよ。山科で最初から最後まで神輿を担いで歩くのは北花山だけじゃないかな。

―今年の当番長ということで。どのようなお気持ちでリーダーをされていますか?

あたしたちは途中だから。昔から来たものを、また次の世代に繋げたい。そういう思いが強いですね。北花山の皆様。突然お邪魔したにもかかわらず、こころよく取材を受け入れてくだり、ありがとうございます。見てる方も参加したくなる、素敵なお祭りでした。

これからもずっと、このお祭り繋がっていくことを願っています。

更新日:2020年11月4日
一覧へ戻る