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ウミガメのウーミンとの最後の日 ストーリー
インサイトハウスの海水ビオトープ(やましなの海)の人気者、ウミガメのウーミン。
エサやり体験などを通じて、地域の方々にその愛くるしい姿を披露し続けてきましたが、大きく成長し、ビオトープ内がどんどん手狭になり、
自由に泳ぐことも難しく
水の自然浄化も追いつかなくなってしまいました。
このままではウーミンの健康状態にも影響を与えかねないと判断し、どこか移せるところはないか探してまいりました。
水の状態も日増しに悪くなっていたので、一刻も早くウーミンを良い環境の水槽に移さなければならない状況でした。
そこで、そもそもご縁をいただいた伊豆の水産業者さんに相談したところ、ウーミンを預かってくださるとのこと。
ちょうど近日中に配送のトラックが寄るとのことで、急遽お願いすることになりました。
ほっと一安心…
しかし、そんなに永くは預かることができないとのことで、結局そのまま引き取っていただき、次の受け入れ先を見つけてもらうことになってしまいました。
これでウーミンとはお別れが決定してしまいました。
明日でお別れ。
社員さんたちが別れを惜しんで、ご飯をあげていました。
そのあと、ウーミンが明日でいなくなると聞いた地域の方が最後に記念写真を撮りたいとやってきました。こんなに大切に思ってくださっている方もいらっしゃるのだと嬉しくなりましたが…
さみしそうにウーミンを見つめるそのお姿に
少し申し訳ないな…という思いもあふれてきました。
たくさんの地域との思い出を作ってくれたこと、すべてに感謝でした!
お別れ当日。
朝早くから社員さんもやってきて、ウーミンとのお別れの時を待っていました。
トラックに乗せるため
ウーミンを引き上げ、地面に一旦おいてあげると
自ら、トラックの方に向かって歩き出しました。
陸を歩くウミガメ。
花壇の横を通り抜け、
力強く前に進んでいるように見えましたが…
ふと、立ち止まりました。
まるで、ウーミンが「やっぱり行きたくないよ…」って言ってるみたいに見えて、ちょっと切なくなってしまいます。
トラックに背中を向けてしまいました。
しかし、トラックの準備もできましたので、いよいよお別れです。
安全に長旅ができるようにお部屋を作っていただきました。
ちょっと窮屈だけど、我慢してね。
しっかりと紐を結んで、安全運転でお願いします!
こうして、ウーミンは伊豆方面に向かって、旅立っていきました…
ばいばい、ウーミン 今日までありがとう。
もともと、漁師さんの網にかかってしまって保護されたウミガメのウーミン。
ご縁あって、今日までインサイトハウスの海水ビオトープ「やましなの海」で暮らした日々。
たくさんの地域の人々に愛してもらって、少し救われたのでしょうか…
一旦、保護されたウミガメは、たくさんの手続きが必要となり簡単に海に返すことができないそうです。
現実的には最後まで人間のもとで暮らすほかないのが現状です。
ここまで育っていると水族館などに引き取ってもらうことになるのではないでしょうか。
また、いつかどこかでウーミンと再会出来たら嬉しいな、って思いながら
いつまでも走り去っていくトラックを見送っていました。