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不動産売却で「手残り金額」を計算する手順とは
2025.04.05
「不動産を売却したいけど、いったいいくら手に入るの?」と思われる方も多いでしょう。不動産売却を行う際、売却代金から経費や税金が差し引かれるため、具体的な手残り金額を把握するのが難しいことがあります。本記事では、手残り金額を計算する手順を詳しく説明いたします。参考にしていただけると幸いです。
STEP 1: 売却価格を知る
まずは、所有する不動産の「売却価格」を知る必要があります。売却価格を正しく判断できるのは不動産鑑定士という資格を持つ人だけですので、不動産仲介会社を利用して「見積もり査定」を依頼しましょう。手軽におおよその売却価格を知る方法として、以下の調べ方も参考になります。
- 「土地情報総合システム」でエリアごとの価格を参考にする
- 「レインズ」で似た条件の不動産の価格を参考にする
- 「不動産会社HP」の売却情報から似た条件の不動産の価格を参考にする
STEP 2: 仲介手数料を算出して差し引く
不動産仲介会社を通じて不動産を売却する際には、仲介手数料を支払わなければなりません。国土交通省によって上限額が決められており、以下のように計算します。
- 売却価格が200万円以下の部分:売却価格の5%+消費税
- 売却価格が200~400万円の部分:売却価格の4%+消費税
- 売却価格が400万円以上の部分:売却価格の3%+消費税
売却価格が1,000万円の場合、次のように計算します。
- (200万円×5%)+(200万円×4%)+(600万円×3%)=36万円+消費税
また、速算式も利用できます。
- (売却価格×3%+6万円)+消費税
STEP 3: 税金を算出して差し引く
不動産売却時には、以下の税金が発生します。
- 登録免許税:1不動産につき1,000円
- 収入印紙税:売却価格によって変動
- 譲渡所得税:短期譲渡所得(5年以下)と長期譲渡所得(5年超え)で異なる
譲渡所得税は、以下のように計算されます。
- 短期譲渡所得:所得税30.63%、住民税9%、復興特別所得税2.1%
- 長期譲渡所得:所得税15.315%、住民税5%、復興特別所得税2.1%
所有期間を確認し、適用できる特別控除や特例がある場合は税金を抑えられます。
STEP 4: 各種計算もしくはシミュレーションを利用する
以上の情報をもとに、以下の式で手残り金額を計算します。
- 不動産売却価格-(仲介手数料+税金)
無料の計算シミュレーションも利用できます。
以上、不動産売却で手残り金額を計算する手順について説明しました。ローン残債や損益通算によって金額に誤差が生じる場合もあるため、正確な手残り金額を知りたい場合は不動産仲介会社に相談することをおすすめします。具体的な売却価格と手残り金額を提示してもらえますよ。